2013年5月22日水曜日

MBAよりも新興国


少し前、面白い記事を見つけました。

その記事によれば、長らく主流だったグローバル人材、優秀な人材の育成として行われてきた、MBA派遣が魅力的ではなくなり、新興国派遣が主流になっていくらしい

その中で取り上げられているのは
サムスンの地域専門家制度とIBMのCorporate Service Corps(CSC)といわれるもので

サムスンの地域専門家制度は1990年からこの制度を導入し会社から一切指令を与えられず有給で現地で現地を「ぶらぶら」するもの
これによって現地理解が進み、新興国市場で大きな支持を得られているのだとか

IBMのCSCは新興国に1ヶ月間社員を派遣し現地の社会問題を解決するというもの

そしてこうした取り組みはICV(international Cooperate Volunteering)としてアメリカで急速に広がりを見せています。
またその利点として
・現地社会の肌感覚の理解
・事業部、国を超えたグローバル企業としての結びつき強化
・現地のニーズの理解
があげられていました。

これは超大切。
企業が海外に進出するときはこれが欠けていることが大きな要因です。
アメリカ企業がアジアに工場をつくるときにアジアがアメリカに比べて湿度が高く、本国の精度で機械をつくると、湿気にやられてすぐに壊れてしまいます。そんなのアジアで生活してない人がわからないですよね??

しかし、これだけでしょうか。


私もう一つ大事なものがあると感じます。

それは
・ゼロから何かを作る経験

企業は創業当時は新しいことの連続で、何もかもゼロから作り出さないといけません。
そこでは何もかもがチャレンジングで、クリエイティブです。辛いけれどやりがいがある仕事です。

しかし、企業が成熟していくにしたがって、そうしたものは体験できなくなります。
するとルーティンが増え、また業務内容もスペシフィックになっていきます。楽だけどやりがいの小さい仕事です。そして、企業が存続するためには、新しいものを作り、世の中に価値を提供しなくてはいけません。

多くの大企業が業績を低迷させ、次第に新規参入者に取って代わられるのはここに原因があります。
社員のときからチャレンジングでクリエイティブな、ゼロからつくる経験をせずに昇進していきなりその役割を担わなければいけなくなるのです。しかもそこには会社を背負う重圧があります。失敗したらダメージ100です。


一方で、新興国に社員を派遣してゼロからなにかをつくることをさせるとき、そこには失敗してもいいという気楽さがあります。失敗してもダメージ0か1です。そして若いうちにゼロから何かを作る経験をすることで実際に昇進し会社の命運を分けるような事態に生きてきます。大企業の陳腐化の原因になっているものを解消できるのです。


上記3つの利点に加えてこのゼロから何かを作る経験が新興国派遣の良いところです。

悪いところ??
・コスト上がる
・新興国が楽しすぎて戻ってこないかも
・戻ってからの仕事が退屈すぎてやる気が低下する

こんなところでしょうか。

派遣した社員が帰国後もチャレンジングでやりがいのある仕事ができる場所をつくらなくては意味がないわけですね。

いずれにせよ
体系的な知識が得られるけどそれを実践していくところまで得られない高価なMBAに比べて
安くて、実際に行動できる新興国派遣は超魅力的ってこと!
だって知識はgoogle先生がおしえてくれるもの。

そゆーこと

















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